"Tant que l'amour inondera mes matins

Tant que mon corps frémira sous tes mains

Peu m'importent les problèmes

Mon amour, puisque tu m'aimes"

(愛が私の朝を満たすなら

私の体があなたの手の下で震えるなら

苦労なんてなんでもないの

私の愛する人よ、だってあなたが私を愛してくれるんだもの)

エディット・ピアフ|これ!このことば!!フランス語名言集|コクボコミュニケーション

-Edit Piaf エディット・ピアフ ( 1915 - 1963 )

 

このことばは、フランスが生んだ最高のシンガーの1人としてその名を馳せているシャンソン歌手、エディット・ピアフのものです。

彼女の代表作“L’Hymne à l’amour”(愛の賛歌)の歌詞の一部にあります。

この曲の他にも、"La vie en rose”(バラ色の人生)、“Non, je ne regrette rien” (水に流して)、“Sous le ciel de Paris”(パリの空の下)など、すばらしい歌がたくさんありますが、その多くは彼女自身の作詞です。

 

彼女の歌は、情熱的で今なおわたしたちを魅了します。それは、“エディット・ピアフ”という女性の人間性が、歌詞に、声に、パフォーマンスに表れているからでしょう。

 

パリの下町ベルヴィルの路上で生まれ落ちたピアフは、非常に貧しい子ども時代を送りました。父親は酒におぼれ、母親は蒸発したと言われています。

彼女は1人、15歳で家を出て、生きていく為に街角に立って歌うようになりました。そこから、国民的大スターへの階段を昇っていきます。

そうして自ずと強い女性へと成長していったピアフですが、単に強いだけでなく、大変心の温かい人であったようです。多くの後輩が彼女によって育てられ、世に出ています。

シャルル・アズナブール、イーブ・モンタン、ジルベール・ベコー、ジョリジュ・ムスタキーらは、ピアフによって育てられたといってよいでしょう。

 

彼女が人びとに慕われていたことを証明するこんな逸話があります。48歳で天国に向かうピアフを見送る為、彼女の葬式には40000人もの人が集まり、パリ全ての商店が彼女に弔意を表して店を閉めたといわれています。葬儀の最中には、パリ市内の交通が全面ストップしたそうです。

ピアフがどれだけフランス国民に愛されたシンガーであったか、容易に想像できると思います。

 

そんなピアフの代表作、“L’Hymne à l’amour”(愛の賛歌)は、プロ・ボクシングの世界チャンピオンだったマルセル・セルダンとの恋が生みだしました。

世界的に有名な二人は、忙しいスケジュールの合間を縫って愛を確かめ合っていたのですが、1949年ニューヨークで公演中だったピアフに会うために乗ったマルセルの飛行機が、大西洋上に墜落しました。

わずか一年の短い恋は、セルダンの突然の死により、悲劇の結末を迎えました。

歌に人生の全てを捧げてきたピアフは、立ち直れないほどのショックを、この歌で乗り越えたと言われています。

 

ピアフのこのことばの「愛」は、強く深く情熱的な愛であるように感じます。このような愛は、お互いに支え合い、無条件の受容を可能にするでしょう。

相手が存在してくれるだけで、生きていてよかったと思わせてくれるでしょう。相手と巡り会えたことに感謝し、相手の幸せを心の底から願うことができるでしょう。相手がそばにいてくれるだけで、日常の苦しみさえ、問題ではなくなることでしょう。

それは日々の最高の喜びとなり、生きる支えとなり、時には人生の目的にもなります。

「この人を幸せにしたい」「この人といれば自分は幸せ」という情熱的な想いが、誰かと誰かが共に人生を歩む大きなきっかけとなり、理由となるのです。

非常に利己的な側面を持つ人間存在が、自分ではなく相手を見つめることを可能とする「愛」によって学ぶものは計り知れないと思います。

しかしながら、そうした情熱的な想いや感謝の念は、色褪せるのも早いものです。人生を共に歩く中では、どんなに愛した相手でも、相手の顔さえみたくない日もあります。ささいなことでもけんかして、相手の欠点ばかりが気になって仕方がない日もあります。

そんな時、ピアフのこのことばを読んで、情熱的な感情を抱いた日々を思い出していただきたいです。そして、愛のはじまりを思い出し、一緒に歩んできた道のりを振り返ってほしいのです。

振り返れば、お互い支え合い、愛し合い、歩んできた歴史は、かけがえのない宝物として輝いていることでしょう。

 

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