リエゾンの話

フランス語でおなじみのリエゾン liaison。連音のことをいい、通常は発音されない語尾の子音字が次に続く語の語頭母音と結合して発音されます。今回はこのリエゾンについてのお話です。

 

  • 美しいリエゾン
  • 私がフランスへ留学した頃はまだ、フランスのよき時代の伝統が残っていて、大学の先生なども理科系の人でも高校時代にギリシャ・ラテンの古典をしっかりと叩き込まれていましたから、書いたり話したりするフランス語も実に美しく、「ああ、こんなに美しいフランス語を僕もいつかは書いたり話したり出来るようになるのかなあ」とあこがれたものですが・・・

    その後、なんと私はいつまでたってもそんな美しいフランス語が話せるようにはならなかったのですが、私を慰めるがごとく、世は変わり、「フツーのフランス人」たちはよき時代のフランス人が聞いたらびっくりするようなフランス語を話すようになり、私の下手なフランス語も目立たなくなったのであります・・・

     

    フランス語を習うと最初に教えられるのがリエゾンですが、このリエゾンをきちんとできるだけでも、フランス語が実に美しくなりますから是非試してみてください。「フツーのフランス人」からは気取っていると、反感を買うのかもしれませんが・・・

     

    17世紀にはかなりはっきりとした規則があったようですが、現代では一人一人の感性と趣味に依存してよいと言う見解が主流のようですから、ご自分の良き趣味と感性を発揮してリエゾンをしてみてください!!

     

  • リエゾン多用の注意
  • 言葉の美しい育ちの良いフランス人がきちんとリエゾンをして話しているのを聴くとそのフランス語の上品さに魅せられて一生懸命まねをしようとしてついリエゾンをやりすぎてしまいます。

    リエゾンをやりすぎると次のような欠点が出てきますから気をつけましょう。

    (1) 話している文章の調和と音楽性が乱れる。

    (2) リズムの単位としての各要素を長く結びつけることによって文章の意味が不明瞭になる。  

    (3) 母音衝突(HIATUS)がなくなって、文章に張りがなくなって単調になり文章が輝きと張りを失う。

    (4) 文章の意味が変わってしまうことがある。(下記参照)

     

  • リエゾンの基本法則
  • 次にリエゾンの基本法則を挙げます。

    ① 文章をリズムのグループに分けたとき、その同一グループ内ではリエゾンして、二つのグループにまたがってはリエゾンしない。

    ② 単音節の付随語(冠詞、代名詞、前置詞、接続詞等々)は、関係する語の前におかれた時はリエゾンして、後に置かれた時はリエゾンしない。

    (例) 

    Le(s) z hommes

    Avons-nou(s) eu tort ?

    Allez-vou(s) z'en !

    二番目と最後の例の違いは?と思われるかもしれませんが、これは vous enaller と言う語が一つの単位をなしていて、vous が en の前に来るからです。

    ③ 形容詞についても同様で、名詞の前に置かれた時はリエゾンして後ろに置かれた時はリエゾンしない。

    (例) 

    un lon(g) k'hiver des travau(x) admirables

    (例) 上記(4)の例ですが、

    un savan(t) t'aveugle

    un savan(t) aveugle

    はリエゾンしたときとしないときで意味が変わってくる。 リエゾンすると、形容詞+名詞 となりますから、賢い目くら、の意味になります。 リエゾンしないと、名詞+形容詞 となりますから、これは目くらの学者となります。

    ④ 慣用的になっている熟語はリエゾンする。

    (例)

    mot-à-mot      

    pie(d) t-à-terre

    ⑤ rsで終わる語はそれが複数の意味のとき以外ではリエゾンしない。

    (例)

    Je vais ver(s) elle.      

    Toujour(s) aimer.

    ⑥ 原則としてリエゾンしない場合でも、リエゾンすることによってのみ複数であることが理解できる場合にはリエゾンする。

    (例) dans quel(s) z'heureux climats.

    ⑦ 有声の h の前ではリエゾンしない。数詞の前ではリエゾンしない。語の初めの w(oui 等々) の前ではリエゾンしない。

    (例) 

    un héros       

    les onzes       

    les oui

    ⑧ sang はリエゾンしない。

     

    リエゾンに関してもっと知りたいと言う人は次の本が参考になると思います。

    Traité Pratique de Prononciation Française

     

    ※情報は掲載時点のものです。また、あくまで一般論であり、背景の異なる個別のケースでは該当しない場合もあります。最新の情報やお客様のケースにあった情報につきましてはお問合せください。

     


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