フランスにおける空き家にかかる税 (la taxe sur les logements vacants) について

フランスで不動産購入や経営を考えている方は必読のフランスにおける空き家にかかる税 (la taxe sur les logements vacants) についてご説明します。

 

  • 概要
  • 空き家にかかる税 (la taxe sur les logements vacants -- TLV) は1998年に住宅不足を解消する一環として、空き家を持っている大家さんに空き家のまま放置するのを戒めるために出来た法です。

    空き家一年目は賃貸価値の10%、二年目は賃貸価値の12,5%、それ以後は15%と空き家にして置けば置くほど課税額が高額になるようになっています。

    最初は住宅不足の激しい都市だけだったのですが、2006年に法が補われてその他の都市も個別に空き家に対する住民税 (la taxe d'habitation sur les logements vacants -- THLV) というのが出来て、同じように課税できるようになりました。

    家具のついていない空き家で、勿論住める状態であることと、課税の対象となる年の1月1日からさかのぼって2年以上空き家であること(THLVの場合は5年)が条件です。

     

    この課税がきた時は、自分で課税が適当か検討してみることが必要です。

    というのは、この課税は持ち主の申告によらずに、住民税の免除願いなど税務署が持っている情報を基にして課税してきますから、間違っていることも多いのです。

    例えば、空き家である理由が、工事等をしなければ住める状態にないとか、実際には空き家ではないとか、あるいは借家人を探しているが見つからないなど空き家の理由が大家の意思によらない場合などには、課税されませんから、その場合には税務署にその旨を通知して、免税手続きをする必要があります。

    不動産の所有権が分割されている場合には、用益権者 (usufruitier) がこの税の支払い義務があります。

     

    次の場合にはこの空き家にかかる税 (la taxe sur les logements vacants) はかかりません。

    (1)まずアパートが住める状態であることが必要です。水道・電気・便所等が備わっていなければ空き家にかかる税はかかりません ただし、それらの工事をするのに、その費用が不動産価値の25%を越えないということを証明できないと、やはりわざわざ空き家にしていると判断されて税務署は課税してきます。

    (2)アパートが実は空き家ではない場合。例えば過去2年間の間に、30日以上連続してそのアパートに住んでいた場合。またセカンドハウスはこの課税の対象にはなりません。また家具が備わっている場合もこの課税の対象にはなりません。また特殊な場合ですが、あなたのアパートは不法に住まわれている場合(スキャット)もこの課税の対象にはなりません。

    (3)都市計画上の理由あるいはその他の理由で破壊される予定であるとか、尋常の価格で売り家にしてあったり貸家にしてあるのに買い手や借り手がない場合にもこの課税はされません。

    こんな例もあります。

    大家が工事を始めた後に病気になって工事が中断したまま空き家になっていた場合です。税務署が課税を主張しましたが、裁判所は非課税の判断を下しました。

     

    以上のような理由で不当に課税されていると思える場合には、まず税務署へその理由を伝えて免税の手続きをします。その場合にはその理由を裏付ける証明となる書類を持参することが必要です。

     

    この場合に、クレームをするということは支払いを免除してはくれませんので、同時に支払いの中断を申請することが必要です。

    そして支払い金額が4500ユーロ以下の場合には、税務署は自動的に支払いの中断に応じてくれます。

     

    税務署がこのクレームに応じてくれない場合には行政裁判所へ訴えることになります。この場合は課税対象となる地区の行政裁判所が担当裁判所です。これはあなたが自分で証明となる書類を添えて行政裁判所の秘書課 (Greffe) へ自分の主張を添えて提出すれば比較的簡単に出来ます。

    行政裁判所の判決にも不服な場合には上告しますがこれはもう弁護士等の助けなしでは出来ませんから弁護士に相談してください。

     

    ※情報は掲載時点のものです。また、あくまで一般論であり、背景の異なる個別のケースでは該当しない場合もあります。最新の情報やお客様のケースにあった情報につきましてはお問合せください。

     


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