フランスにおいてカードの不正使用による金額を銀行が引き落とした時

フランスにおいてカードの不正使用による金額を銀行が引き落とした時の対処法をご紹介します。

 

  • 流れ
  • インターネットによって海外の商品を含めて従来の通販よりもはるかに便利になった反面、カードによる支払いが悪用されることも多くなりました。カード番号、有効期限および暗号記号さえわかれば簡単に支払いが受けられるからです。 そしてこれらの必要情報は、通常店舗でカードを使う場合から、インターネットで買い物をする場合まで比較的簡単に盗まれるからです。

    フィシングやクッキーの話はこのサイトのPCノートのページをご覧ください。

    さて、こうして盗まれた情報を元に銀行が支払ってしまった場合ですが、結構多くの銀行がぐずぐず言って払い戻さないことがあるのです。

    しかしこの点については、2001年のN2001-1062の法で明瞭で、物理的にカードを盗まれたりせずにこうした被害にあった場合は、カードの持ち主には一切責任はないことが明示されています。

    したがって、カードの持ち主から要求があった場合には、銀行はなんら手数料を取ることなく、1ヶ月以内に払い戻しをすることが規定されています。

    ただし、この不正使用があってから70日以内に請求をすることが必要です。この期間を過ぎると銀行は払い戻しの義務がなくなります。 実はこの70日には、病気あるいは海外出張等で銀行明細を見ることが不可能な場合はこの限りにあらずと言う但し書きがあるのですが、インターネットでしかも携帯電話でも参照可能となると、この但し書きはあまりあてにしないほうがよいようです。

     

  • 対処法
  • クレイムの付け方:

    受領通知付の書留(Lettre recommandée avec avis de réception) で不正使用の件を通知して払い戻しを、口座のある支店の支店長宛に出します。

    このとき口座明細のコピーを同封して問題の支払いを赤線等で指定しておくとわかりやすい。

    同時にカードの差し止め手続きもするとよいでしょう。義務ではないのですが、同じ不正使用を防ぐにはこれが一番です。この時たいてい銀行が要求しますので、派出所に訴えておくとよいでしょう。

    これであなたのほうには一切費用がかからずに、不正使用による引き落とし、およびそれに付随するアジオ等の引き落としはすべて払い戻され、新しいカードが作られるはずです。

     

    しかし、現実にはなかなかそうは素直には動かない銀行もあるようです。

    そのときは、再び受領証付書留(lettre recommandée avec avis de réception) で銀行の本店の顧客係に同じ要求を出します。このとき支店長宛の手紙等のコピーをすべて同封します。

     

    それでもだめならば、銀行の調停役(médiateur) 宛に通知します。この調停役(médiateur) は一応銀行から独立していることになっていて比較的公正に動きますから、多くの問題はここまでで解決します。

     

    それでも、解決しない場合は、裁判に訴えることになります。

    (1)金額が4000ユーロ以下の場合は、le juge de proximité かle tribunal d'instance の書記課 (greffe) へ申請すれば、相手方への通知等全部やってくれますので、費用もかからずに比較的簡単に出来ます。特に弁護士を頼むこともなく出来ます。

    (2)金額が4000ユーロから10000ユーロの場合は、le tribunal d'instance の書記課(greffe) へ申請すると共に相手方に召喚状を出さないといけませんので、執達吏(huissier) に頼むことになりますから、費用も係り少々複雑になってきます。 公判のときの裁判官に対する印象もありますから、まあ弁護士を頼んだほうがよいでしょう。

    (3)金額が10000ユーロ以上の場合には、le tribunal de grande instance で扱われますから弁護士が必要になります。

     

    ※情報は掲載時点のものです。また、あくまで一般論であり、背景の異なる個別のケースでは該当しない場合もあります。最新の情報やお客様のケースにあった情報につきましてはお問合せください。

     


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