フランスで中古車を売る場合の注意点

中古車を売る場合に特に慣れない外国ですと、詐欺まがいのプロに引っかかってひどい目に合わないようにしなくてはと考えがちですが、むしろ個人同士の間の売買のほうが注意しなくてはいけないことが多いといえます。注意しなくてはいけないのは行政上と技術上の手続きですね。以下でそれらの点について説明します。

 

  • 車の状態の通知
  • まず、売る場合に相手が個人である場合には特に気を付けて自分の車の状態について通知しておきます。

    要するにもしも自分が買う立場だったら、どういうことを知ったうえで買うことを決めるかという点についてきちんと相手に通知しておくべきだといえます。

    何キロ走っているか、première main であるかどうか、取り換えなくてはいけない部品があるかどうか、調子の悪いところがあるかどうか等々できるだけ正確に伝えてあげることですね。

    このことは伝えないほうが・・・などと思うことを隠しておくとあとで問題になって結局車の売買が取り消されたうえで損害賠償まで支払わされるようなことも起こりかねません。

    ついでながら意識的に隠しておくということは立派な犯罪で、2年以下の懲役あるいは30万ユーロ以下の罰金ということになりかねませんから嘘はつかずに素直にやったほうが良いですね。

    こんな例もあります。

    高級スポーツ車を売った人がその車が重い事故にあったことがあるということを隠していたというので、車の売買が取り消され、販売金額の返済とそれまでのメンテナンスの費用と専門家の検査費用を支払うように命じられています。

    車の場合には事故の前歴があるとたとえ完璧に修理がしてあっても、中古車としての値段が落ちるというのが常識のようですね。

    ネット上や新聞・雑誌に広告を出す場合も注意が必要です。少しでも良い印象を与えて売ろうとすると後で問題が起こります。

    フランス人もよく間違える表現に、

    Voiture de première main

    というのがあります。多くの人がこれは自分が最初の買い手であるということだと思っていますが、もちろんそうなんですがそれだけでは不十分で、自分しか運転したことがないという意味です。 つまり例えば奥さんと二人で共有していたら、新車を自分たちが勝った場合でもこの表現は偽りになります。

    Voiture de direction

    という表現も良く見ますがこれもDGCCRF(競争・消費・詐欺防止総局)の見解では、この表現を使ってもよいのは、高級車で、最近製造されたもので、走行距離も少なく、会社の管理職以上が使っていたものできちんとメンテナンスがなされている場合ということになっています。

     

  • 行政的および技術的手続き
  • 売買の前に必要な行政的そして技術的な手続きをしておくことが必須です。

    まず車を売ろうと思ったら、行政的にも技術的にもその売り渡しの禁止するものがないことを確かめる必要があります。

    これは内務省のサイトで得ることができます。 siv.interieur.gouv.fr

    これには二つの点があり、一つは販売に反対するものがあるかどうかということと、もう一つは抵当に入っているかどうかということです。

    販売に反対するものというと何かわかりにくいですが要するに交通違反の罰金等が払われていないと、売れないようになっているのです。

    後者の抵当に入っていることは車を売ることを妨げませんが、抵当に入っていることを承知して車を買う人は少ないでしょうね。

    車が4年以下である場合あるいはプロに売る場合には技術的な検査をすることは義務付けられていません。

    車が4年以上の古いものである場合と個人に売る場合には、この技術的な検査書類を相手に渡すことが義務付けられています。

    新しい車の登録証を作る時にこの書類が必要になりますが、この書類が6か月以上古いと役に立ちません。

    この技術的な検査は、売られる車が路上で運転されてもよいということを示すだけで、それがあるだけでは隠れた欠陥に対する責任がなくなるわけではありません。

     

  • 譲渡の契約書のサイン
  • 買い手との間で譲渡の契約書のサインをします。 車の譲渡の申告書 (Cerfa n13754*02)を3通作り購入者とサインをします。この申告書は、県庁、市役所、ジャンダルム、警察署で手に入ります。あるいは、www.service-public.fr , www.interieur.gouv.fr のサイトからダウンロードすることができます。

    二人でサインをしたのち n 1 を相手に渡して他の2通は自分で保管します。

    この譲渡申告書の中に、車の最初の登録以来の走行キロメーターを保証することろがありますが、自分が新車を買って乗っていた場合は別にして、自分も中古車を買って場合には、この走行距離を保証するというのは、少し心もとない行為です。

    この自分も中古車を買った場合には、この走行距離を保証するということは義務ではなくなりますから、この場合には車のメーターに出ているころメーターを書いておき、そのあとに、

    non garanti (保証の限りではない。)

    と書いておきます。

    売り手が合意してくれるのならば、車の譲渡後の売り手の責任を限られたものにする条項を付け加えておくとよいでしょう。

    この場合も、「ありのままで売買が成立している」というあいまいな書き方ではなく、 隠された欠陥についてあるいはその結果については売り手は責任を負わないものとする。 というようにはっきりと書くことです。

    まあ、書いても簡単には同意してくれない可能性がありますが。

    そのうえ、こうした条項は、後々に裁判になった時に自動的にあなたの責任を解除してはくれません。

    自分自身も気づいていなかったか屈された欠陥ではなくあなたが意識的にごまかそうとしたということが明らかになれば、こうした条項は役に立ちません。

    こうして、譲渡の申告書を二人で作ったら、車の登録証を相手に渡します。 この時に登録証に、

    何月何日何時に譲渡しました。

    と書いてサインしたのち相手に渡します。

    この何時まで正確に書くのは、相手が直後に事故を起こしたり違反をした時に、あなたが責任はないことを証明するためです。

    こうした中古の車の売買をするときには、現金か銀行保証の小切手にするとよいでしょう。

    個人間の売買の場合には、現金による支払いの上限の制限はありません。

     

  • 保険会社と県庁に報告
  • さて最後に車を売ったことを自分の保険会社と県庁に報告します。

    できるだけ早く保険会社に報告すると、あなたの保険は車を売った日の翌日の深夜12時に停止されます。 この保険は、あなたは他の車に移転するか解約するかのどちらも選ぶことができます。

    解約する場合には受領証付きの書留で解約を保険会社に伝えます。この時にはあなたの解約の手紙の車の譲渡の証明書のコピーを付けます。

    この書留から10日後に解約が成立します。この解約後の保険の契約期間で支払いの住んでいる部分については日割りで払い戻してくれます。

    この手続きを忘れた場合には、車の譲渡の6か月後に自動的に解約されます。

    この譲渡から15日以内に、車の譲渡登録書のn2を県庁へ送ります。あるいは直接窓口へ行って渡すことも可能です。

    またネット上でこの手続きを済ませることもできます。 www.service-public.fr

    この申告を怠ったり決められた期間内にしないと、135ユーロの罰金になることがありますから注意が必要です。

    この申告を早くやっておいたほうが良いのは、車の買い手がずぼらで車の登録証の変更等をきちんとせずに乗っていて、違反や事故を起こした場合には、それらの責任が書類上はあなたにかかってきてしまうからです。

    車の隠された欠陥については勝った人は2年間は、問題が起これば責任を負うように言うことができます。

    この場合にあなたが車を売る時に正直にすべて話していれば、この隠された欠陥の条項に当てはまらなくなりますから、買った人もあなたに責任を追及ができなくなります。

     

    ※情報は掲載時点のものです。また、あくまで一般論であり、背景の異なる個別のケースでは該当しない場合もあります。最新の情報やお客様のケースにあった情報につきましてはお問合せください。

     


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