フランスにおける中古車の購入と自動車登録証取得の手続き

フランスにおける中古車の購入、それに伴う自動車登録、そして中古車売買の注意点をご説明します。

 

  • 自動車登録証の取得
  • 中古車を購入すると一ヶ月以内に新しく自分の名前で自動車登録をする必要があります。

    新しい自分の名前の自動車登録証を待っている間は、前の持ち主の自動車登録証の離脱クーポンに自分の姓名と住所を書き込んで売主のサインと共に保存してそれで車を使用していることが出来ます。 この申請は各県庁(パリの場合はパリ市警察です)の窓口へ直接行くかあるいは必要書類を郵送することによって出来ます。

    直接出かける場合には車の新しい持ち主かあるいは第三者でもかまいません。第三者の場合には、下記に述べる必要書類の他に、

    *車の持ち主による自動車登録証申請書を普通の紙に書いて、その紙上に委任した第三者の名前を明記して委任したことを記述します。

    *窓口へ行く第三者は自分の身分証明書を忘れないようにします。

     

    窓口で手続きをするときに必要な書類は下記です。

    (1)車の新しい持ち主の身分証明書。持ち主が複数の場合はそれらの複数の持ち主のすべての身分証明書。

    (2)住居証明(複数の、落ち主の場合でも住所は一箇所しか記述されませんから、誰か一人の住居証明でよい。

    (3)自動車登録申請書

    (4)自動車譲渡証明書

    (5)車が4年以上古いものの場合には、自動車登録申請からさかのぼって6ヶ月以内に車検をした証明書。

    (6)自動車登録税

    (7)古い自動車登録証(これにはVENDUとして日付が記載してあり売主のサインが必要です)

    郵便で済ませる場合も上記の書類を郵送すれば可能です。身分証明書についてはコピーを送れば大丈夫です。また待っている間に、車の使用をするために、古い自動車登録証のコピーをとっておき、郵送する時には書留にして、その受領証を古い自動車登録証と持っていることで待っている間の運転は可能です。

    中古車の売買のときに前の持ち主が車の不抵当証明書をくれますが、それは新しく自動車登録をするときには必要ありません。

     

  • 中古車の売買に当たっての注意点
  • 中古車の売買に当たって、売り手は買い手に車に関するすべての情報を伝えなくてはなりません。したがって車の現状に関する重要な情報が伝えられていなかった場合には、売買は無効とされます。

    例えば売買されようとしている車が実は事故にあっていた場合には、それを隠して売れば売買は無効とされます。したがって事故にあった車の車体の修正がしてある場合などはそれを隠して売れば売買は無効です。第一こうした場合には、車の価格も10から15%は安くなるものです。 修理がなされれば、メーカーも補償しているように安全上は問題がありませんが、売買はまず無効にされるといってよいでしょう。

    売買が無効とされるためには、隠されていた情報が本質的であることが必要です。したがって、試し乗りもしたあとで、エンジンが100馬力ではなくて90馬力であったとか、計器類が言われていたとおりのものでなかったという程度では、売買は無効にはなりません。

    こんな例もあります。

    いわれていたとおりの音響装置ではなくて、シートも皮製でなかったのですが、裁判所は売買の取り消しを認めませんでした。ただし、それらの条件の違いに対して、3000ユーロの補償金の支払いを命じました。

    こういった条件の違いや情報の隠匿に対して、売主が中古車のプロの場合にはきびしく罰せられる傾向が多くなっています。

    中古車の購入後、売買の時点では隠されていた問題が明らかになったとき、購入後2年以内なら売買をキャンセルできます。この場合には、基本的に次の3点が必要です。

    (1)欠陥は隠されていたものであること。    

    車を分解しないと分からないような欠陥はすべてこれに当たります。これに反して、車検の時に検査された欠陥については、隠されていたとはいえません。あるいは、車体の見える部分の欠陥やライトの問題は隠されていたとはいえません。

    (2)欠陥は車の使用に当たって重大なものであること。    

    シャーシーの変形等はこれに当たります。それに反して、クラシックカーを集めている場合などは、シャーシーの変形等でも重要な問題とは認めてくれません。

    (3)欠陥は売買よりも以前からあったものでなくてはならない。    

    例えば中古車購入後1ヶ月と立たないのにブレーキがおかしくなれば、それは売買以前からブレーキがおかしかったと、まず認めてくれます。

     

    中古車を買う場合、4年以上の古いものですと、売買の時点からさかのぼって6ヶ月以内に車検を受けていることが必要ですが、車検は行政上の手続き上のことであり、それが車の完全性を保障するものではないというのが、判事の考え方です。 したがって車検で補償されていても、隠された欠陥が見つかれば、売買をキャンセルすることは出来ます。逆に言えば、車検にきちんと通っていたのに、隠された欠陥のために事故にあっても、必ずしも車検をした自動車修理工の責任を責めることは出来ません。

    隠された欠陥が認められた場合には買い手は、車を返して払い戻しをしてもらうかあるいは車を保存して売買の値段を安くしてその差額を払い戻してもらうか、そのどちらでも自由に選べます。この選択の自由は、たとえ売り手が隠された欠陥を修理した後でも同じようにあり、どちらでも選べます。

    例えば、かなり長い間たってから欠陥が見つかって、売買をキャンセルした場合でも、売り手はその使用期間中に起こった車の価値の減価について買い手に補償を求めることは出来ません。 すでに100000キロ走っていたのにもかかわらず、売り手が補償を求めたのに対して、判事が却下した例があります。 相手が意識的に隠していた場合には、損害賠償請求も出来ます。上記の払い戻しに付け加えて損害賠償金が支払われます。

    こうして意識的に隠された欠陥ですが、相手が中古車のプロの場合には、原則として相手は知っていたのに隠していたと判断されます。したがって買い手は相手が隠していたということを証明する必要はありません。

    これが相手が単なる個人になりますと、それほど単純に割り切れなくて判事の判断もケースバイケースです。したがって、自動的に相手が知っていたのに欠陥を隠していたとは判断してくれませんから、時として、相手が知っていたのに隠していたということを証明する必要が出てきます。 その証明が出来なくても、隠された欠陥として売買はキャンセルできますから問題はありませんが、損害賠償請求は出来ないというわけです。その場合には支払った車の金額と自動車登録証の取得等にかかった費用だけが払い戻されます。

     

     

    ※情報は掲載時点のものです。また、あくまで一般論であり、背景の異なる個別のケースでは該当しない場合もあります。最新の情報やお客様のケースにあった情報につきましてはお問合せください。

     


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