家系学者があなたに受け取れる遺産があるといってきた時には?

日本ではあまりなじみのない遺産相続のシーンで現れるフランスの家系学者についてご紹介します。

 

  • フランスの家系学者との付き合い方
  • 日本ではあまり聞かないのですが、フランスですと時々忘れていたような遠い親戚が遺産を残していったとか、あるいはそういった親戚が遺産相続者がいなくて、遺産が回ってきたというような話があります。これは大金持ちに限らず、相続すべき遺産のある場合には常に問題になることです。

    そんな時に登場するのが家系学者です。彼らの仕事は、遺産を残した人と関係のありそうな相続人を見つけ出すこと。公証人は遺産相続の対象となりそうな人を探すために、相続関係専門の家系学者に依頼して、調査をさせるということはよくあることです。

    こうして思いがけなくも遺産相続人となった人のところに、この遺産相続専門の家系学者などが現れて、費用等の支払いの契約書にサインをすれば、詳細を教えますといってきます。

    ここで問題になるのは、この家系学者の報酬が、実費とは別に、実質相続額の10%から40%と決められていることです。 思いがけない財産が転がり込むのですから、40%の料金を取られても高くはないと考える人もいるかもしれません。 実質相続額の40%ですから、税金等を支払ったら赤字になるというような場合には、この家系学者は赤字分を負担はしませんから、費用以外は支払わなくても済むことにはなります。

    この家系学者の行為は、訪問販売と同じ行為とみなされますから、訪問販売と同じ規制を受けます。契約書には必要な事項が記載されていること、あるいはクーリングオフの期間についても言及されていることなどです。 したがって、家系学者の報酬が法で決められているような記載や、報酬が交渉不可能であるような記載、あるいは報酬のほかに調査費用などの支払い義務があることなどが記載されていない場合などには、契約は無効になります。

    こうして家系学者と契約してしまって、それが有効であると判断された場合でも、相手との直接交渉あるいは裁判によってその費用の額を交渉することは可能です。 裁判になれば判事は家系学者の報酬がそのなした仕事に対して異常に高額ではないかを検討して判決を下します。

    家系学者が遺産相続人あるいは公証人の依頼ではなくて自発的に調査をした場合には、家系学者は報酬も費用の払い戻しも要求することはできません。

    現在の法の下では、家系学者の報酬は何の規制もありませんから、家系学者は自由に報酬を決めることができます。 あなたが第一にしなくてはならないのは、家系学者の報酬を、値下げするように交渉することでしょう。この交渉は契約書のサインをする前にやるのが望ましいのですが、サインをしてしまってからでも、この交渉は可能です。家系学者にとっても、裁判は費用のかかる長い道のりですから、家系学者のほうもできることなら裁判ではなくて交渉で話を済ませたいに決まっています。

    こうした家系学者との契約をサインするときには、その前に、自分の良く知っている公証人や弁護士に家系学者の報酬や人柄について、聞いてみるとよいでしょう。

    家系学者については現在のところ公式の連合会は存在しませんが、いくつかの協会が存在しますから、もし家系学者との間に問題が起きた場合には、こうした連合会に相談してみるのもよいでしょう。 こうした家系学者との契約が訪問販売の範疇に入る場合には、交渉手続きが決裂した場合には、消費者団体に相談してみるのも一つの手です。 こうしたあらゆる努力が功を奏しない場合には、裁判に訴えるより仕方がありません。

     

    ※情報は掲載時点のものです。また、あくまで一般論であり、背景の異なる個別のケースでは該当しない場合もあります。最新の情報やお客様のケースにあった情報につきましてはお問合せください。

     


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