フランスにおける交通違反と罰金について

自転車で信号無視や場合によっては飲酒運転でおまわりさんに運悪く止められる人もいると思います。そんな時調書を取られることがありますが、おまわりさんによっては、運転免許証を持っているか聞いて、調書の減点(ポイント)のところにバッテンをつける人がいますから、気をつけてください。 文句を言うと、減点になると説明するおまわりさんが結構いるので要注意です。

Ministère de l'Intérieurの通達INT D0400031 C du 11.3.04によって自転車による違反では、ポイントは減点されないと示されています。

ただし、違反や交通事故で裁判沙汰になれば、刑罰のひとつとして免許の停止や取り消しや減点ということはありえます。

 

  • 罰金の流れ
  • 時々放っておくとどうなりますか? と聞く人がいますからこの機会に、説明しておきます。以下が罰金の取立ての流れです。

    交通違反でも税金でも財務局相手のものは、直接交渉でも不服申し立てでもよいのですが、こちらが何らかの反応を示すことなく放置しておくと、自動的にどんどんぺナリティーがついて最終的に逃げ場がなくなってずいぶんと膨れ上がった金額を支払わされることになりますから、拒否する理由がなければさっさと払ったほうが得策です。

    自己破産申告をしてからかってやろうなどと考えても、自己破産も税金や罰金の支払いを一時中止することはできません。

    2004年の最高裁の判決があるまでは、税金ばかりでなく罰金の取立てにも財務局はADT(Avis à tiers détenteur・・・あなたに支払い義務のある第三者・・・あなたの銀行や雇用者あるいは債権者等です・・・にあなたに変わって支払うように請求する通知です。)を使っていたのですが、最高裁の判決で税金以外の取立てには使えなくなり、罰金については、HUISSIERを通して銀行の口座の差し押さえ(Opposition administrative)、それでもだめなら、動産や不動産の差し押さえ、そして競売という流れになります。

     

  • 不服の申し立てをするには?
  • (1)違反による罰金の通知を受け取ったとき身に覚えがなかったり、事実と違う場合には 45日以内に取り消し等の申し立てをします(相手も簡単には自分の意見を引っ込め たりしません。・・・フランス人が相手ですからねえ・・・)

    (2)こちらの反応なしで45日が過ぎて、ペナルティーつきの罰金が請求されてきたら、 30日以内に担当の検察局へ不服申し立てをします。

    (3)それも放置しておくと、支払命令が来ますから、この時点では、TRIBUNAL DE  POLICE へ不服申し立てをするために召喚されるように要求します。

    交通違反の罰金くらいで弁護士を頼む必要はまったくありませんから、少しフランス語に自信のある人は自分でやればよいと思います。

     

  • 支払命令を無視するとどうなるか
  • さて、それでは、この支払命令も無視して放置しておくとどうなるか?

    不服申し立てもせずに支払いもせずに放置しておくと、担当の検察局は強制執行権をTRESOR PUBLICに与えます。するとTRESOR PUBLICは3ヵ月後に強制執行前最後の通知という形で1週間以内に支払えといってきます。(実際は1週間ではなくて数週間はだいじょうぶですけどね。・・・)

    それも放置しておくと最近は財務局が前述の理由でATDが使えないので、HUISSIERに書類を回します。ここからHUISSIERの費用等が加算されますから、金額がぐぐっと増え始めます! この辺はHUISSIERも心得たもので、罰金程度の小額でわざわざ出向いてきませんから、支払命令を手紙で送ってきます。 それでも放置しておくと、1ヵ月後くらいに銀行口座差し押さえの前の最後通牒をしてきます。 それでもかまわず放置しておくと、HUISSIERがそれを財務局へ報告しますから、財務局が最後の切り札で、銀行の口座を差し押さえてきます(Opposition administrative) 。

    この辺は罰金の金額に関係なくシステマティックにやってきます。というのは、税金や罰金の取立てに関してこうしてかかる費用はすべてあなたに支払い義務があるからです!!

    ここまできて、重い腰を上げて TRIBUNAL DE POLICE に不服申し立てをすることは可能ですが、 この時点ではもう誰もあなたの誠意を信用しないでしょうから、勝ち目はないと思ったほうがよいでしょう。 そして、不服申し立ては強制執行の流れを中断しません。

    ここまで来るのにずいぶん時間がかかりますから駐在員や学生で日本へ帰ってしまう人もいますが・・・

    TRESOR PUBLIC があなたの銀行の口座を差し押さえたとき(このとき罰金の取立てでは、口座はひとつしか差し押さえできません。税金の取立ては別です。)銀行は必要な金額をブロックして、あなたのほうから1ヶ月以内に不服の申し立てがないと、自動的にブロックしてあった金額をTRESOR PUBLIC のほうへ払ってしまいます。

    最近法ができましたが、それまではこのとき銀行がずいぶん高い手数料を取りました(金額の10パーセント以下の手数料になりました)。 HUISSIERにもずいぶんと胡散臭いのがいますから、結構違法のやりすぎがあります。そんなときは大審裁判所のJUGE で L’EXECUTION の方へ不服の申し立てをします。

     

  • 銀行の口座をブロックされたとき偶然必要な金額がなかったら?
  • TRESOR PUBLIC は罰金を取立てしそこなうわけですが、一つの口座しかブロックできないのですが、何回繰り返してもよいので、TRESOR PUBLIC はあなたの給料の入っていそうなころを狙ってブロックしてきます。 そんなことを何回か繰り返しても埒が明かないとわかったら、TRESOR PUBLIC はHUISSIERに再び書類を回して、今度はあなたの自宅へ差し押さえに来ます。

    ただし交通違反程度ではここまでしませんから、あなたの粘りがちということになりそうですが・・・

    まあ、国相手のことは本気でやったら勝ち目がありませんから、(こちらも政治やメディアを巻き込んで戦えば別ですが・・・)フランスの文化文明や社会研究のためでなければ、お勧めしません。・・・

     

    ※情報は掲載時点のものです。また、あくまで一般論であり、背景の異なる個別のケースでは該当しない場合もあります。最新の情報やお客様のケースにあった情報につきましてはお問合せください。

     


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