フランスにおいて子供が事故や問題を起こしたときの親の責任について

フランスにおいて子供が事故や問題を起こしたときの親の責任についてご説明します。

 

  • 問われる親の責任
  • 一番の基本は、子供が事故や問題を起こしたとき、それが意識的であれ過失であれ、原則として親の責任が問われるということです。

    たとえば子供たちが必要な備品なしでラグビーをして遊んでいたときに、タックルされた子供がもう一人の子供の上に転んだために、その子がテトラプレジー(完全麻痺)になってしまったとき、そのタックルされた子供の親はテトラプレジーになった子供に対して責任があるという判決が出ています。

    同様に喧嘩をしていた子供のうちの一人が転んでほかの子供の上に倒れたためにその子供が心臓麻痺を起こしてパラプレジー(片麻痺)になってしまった件についても、転んだ子供の親は責任を取らされています。

    ここで大切なことは、こうして被害があったときにその被害を起こした子供がきちんと特定できることです。

    さもない場合には、たとえそのグループの中の一人だということは確実でも、親の責任を追及することはできません。

    たとえば子供のグループが倉庫で花火遊びをしていて倉庫が火事になったとき、火事の原因を作った子が特定できないと、親の責任は追及できません。

    あるいは空気銃で遊んでいた子供たちが事故を起こしそのうちの一人が片目を失った事件では、片目を失うことになった玉を発砲した子供が特定できないということで、親の責任は問われませんでした。

    これは子供たちが学校やスポーツクラブにいるときに起こした事故や問題についても同じことです。やはり親の責任が問われます。ただし、明らかに学校やスポーツクラブ側に監督不行き届きなどがある場合には、学校やスポーツクラブの責任が問われます。

    ここで親の責任という場合には、子供に対して親権のある親のことです。離婚して親権を失っている場合には、その子供が事故や問題を起こしても親としての責任を追及されません。

    従って、判事の決定で子供が施設に入れられているときに事故や問題を起こせば、その責任は施設が負いますから親は責任を追及されません。

    これはあくまでも判事の決定で施設に収容されているばあいで、自発的に施設にあずけた場合には、親が責任を追及されます。

    また被害をこうむった子供のほうに明らかに過失がある場合には、被害をかけた子供の親の責任は追求されないかあるいは減免されます。

    たとえば、子供が喧嘩を仕掛けて、それに抵抗した子供が運悪く相手を怪我させてしまったりした場合です。

     

  • 親の責任と保険
  • こうしてみますと簡単に親の責任が追及されますから、恐ろしくて子供を外へ出せなくなります。

    これらの子供の起こした損害についての責任は、普通は住居保険などに自動的に含まれている市民責任保険でカバーされます。

    これらの保険はたいてい、自分のほうで意識的に損害を蒙らせた場合には保険は利かないという条項が入っています。

    しかし保険法によって、保険をかけている人が責任を持たなくてはいけない人(この場合ですと、保険をかけている人の子供です)が起こした損害については、保険会社が責任を持つことが明記されています。

    たとえば子供が喧嘩を自分から仕掛けで相手を傷つけた場合、大人でしたらこれは保険から除外されます。しかし自分の子供がそのように損害を与えて親が責任を追及される場合には、保険会社がカバーすることが決められています。 裁判の判例もそれを肯定する方向で出ています。

     

    ※情報は掲載時点のものです。また、あくまで一般論であり、背景の異なる個別のケースでは該当しない場合もあります。最新の情報やお客様のケースにあった情報につきましてはお問合せください。

     


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