フランスの給与明細について

フランスで会社に勤めている人も人を雇用している立場の人も給与明細の隅々まで理解できていないことが多いものです。以下で給与明細についての概要を説明します。

 

  • フランスの給与明細で知っておきたいポイント
  • ● L'identification de l'entreprise et du salarié est obligatoire.

    雇用者と被雇用者のアイデンティティーが記述されていることは必須です。

     

    ●労働法は次の点について給与明細に明記されていることを規定しています。  

    *Le nom et l'adresse de l'employeur.(雇用者の名前と住所)  

    *Le nu,éro de Siret (Système d'identification du répertoire des établissements) (SIRET 番号)

    *Code NAF (nomenclature d'activité française) (フランス経済活動一覧表番号・・・これはAPE(activité principale exercée)・・・主なる経済活動…によって置き換えることが可能です。)  

    *Des coordonnées de la caisse de l'Union de recouvrement des cotisations de sécurité sociale et d'allocations familiales (URSSAF)(これは雇用者が社会保障 費等の支払いをしているURSSAFの事務所の住所等を書きます。)  

    *La convention collective de branche applicable (これが雇用者の事業が属している分野の協定があれば、どの協定が適用されるか明記します。)

    最後に言及された協定が労働契約破棄の時にそれがどのような手続きで進められ保証金の額がどれくらいになるのかといったことを規定します。

     

    ●Les cotisations sociale sont calculées sur le montant du salaire brut.

    社会保障費等は総賃金の額をもとにして計算されます。)

     

     ●給与明細は総賃金を明記します。これは基本給(salaire de base) に次のような手当等を付け加えたものです:13か月目(13e mois)、勤続年数手当(prime d'ancienneté)、休暇手当(prime de vacances)、総括手当(prime de bilan)、フリンジベネフィツト(avantage en nature)等々

     

     ●利益分配等を貯蓄にせずに支払いをしてもらった場合はその金額も記入されます。

     

    ●もしも有給休暇をその月にとっていればその日付と対応する金額も記入されます。

     

    ●La durée du travail doit apparaître.

    その月の労働時間が記入されていることが必要です。

     

    ●労働期間とその期間中の労働時間が明記されていること。場合によっっては、正規給与の支払われる時間数と残業手当の支払われる時間数を区別すること。その時には、残業手当の率も明記されていること。

     

    ●一括払いの場合には、その一括の性質(時間給、日給、月給等々)とその総数と対応する名目賃金。

     

    ●Les cotisations sociales sont réparties entre l'employeur et l'employé.

    社会保障費等については、雇用者支払い分と被雇用者支払い分とが分離して明記されていること。

     

     ●労働災害の支払い率は各企業に依存していますが、そのほかの社旗保障費等の支払い率は企業には依存しません。(ただし、劇場関係、マヌカン、記者等割引率の分野は存在します。

     

    ●病気、老齢年金、出産、廃疾、死亡、失業については雇用者と被雇用者の両方の支払い分があります。この場合の雇用者と被雇用者の間の分配比率も企業に依存せずにどこも同じです。

     

    ●家族手当、労働災害、自立連帯、永年教育等々の負担は雇用者のみです。

     

    ●CSG (la contribution sociale généralisée) と CRDS (la contribution au remboursement de la dette sociale) については被雇用者のみの負担となります。

     

    ●Certaines cotisations sont calculées dans la limite d'un plafond.

    ある種の社会保障費等は上限が決められた枠内で計算されること。

     

    ●老齢年金は社会保障費の上限である3311ユーロの枠内で計算されます。

     

    ●寡婦(夫)の受けられる手当は老齢年金の枠内で徴収されますが、この計算は給与の総額について計算されます。

     

    ●失業手当については、13244ユーロの枠内の給与について計算されます。

     

    ●65歳以上の被雇用者はこの失業手当保障費は免除されます。(老齢年金と補足年金については、たとえ本人がすでに年金の清算をしていても免除されません。)

     

    ●L'assiette des cotisations de retraite complémentaire dépend de votre statut.

    補足年金の計算は被雇用者の身分に依存して計算されます。*これは Arrco (Association pour le régime de retraite complémentaire des salariés) と Agirc (Association générale des institutions de retraite des cadres) の支払いで、Arrco については雇用者負担分が60%、被雇用者負担分が40%です。 Agirc については雇用者負担分が62.07%、被雇用者負担分が37.93%です。 Agirc のC区分については企業ごとの協定によって決められた数値となります。これらの分配については、企業は被雇用者にとって有利な分配率を採用することはいつでもできます。

    *管理職ではない場合。 この場合には Arrco の支払いのみをします。 給与の3311ユーロ以下の部分については7.5%、3311ユーロと9993ユーロの間の部分については20%です。 これは最小値ですから企業によってはより高率のところもあります。 これにAGFF (Association pour la gestion du fonds de fonctionnement Agirc et Arrco) への支払い分が加わります。これは第一区分(3311ユーロ以下)については2%、第二区分(3311ユーロと9993ユーロの間)については2.2%です。

    *管理職の場合。 この場合には Arrco と Agirc の両方に支払いをします。 A区分(3311ユーロ以下)については管理職ではない場合と同じ率です。その後は二つの区分に分けて支払いをします。B区分(3311ユーロから13244ユーロ)と C区分(13244ユーロから26488ユーロ)。 これらの区分にかかる支払い率はいずれも20.3%です。ただし、B区分とC区分においては、雇用者と被雇用者の負担分の比率が変わりえます。 13244ユーロ以下の部分については、APEC (Association pour l'emploi des cadres) への支払い、26488ユーロ以下の部分については、CET (Contribution exceptionnelle et temporaire) への支払いがあります。 給与が3347.22ユーロ/月 以下の場合には管理職にあるものが年に120ポイントを得られるようにするために企業は Garantie minimale de points (GMP) としてAgirc に最小限の負担金額を支払わなくてはなりません。この金額は、2017年の第一四半期では 70.38ユーロ/月 です。 これは、雇用者 43.67ユーロ、被雇用者 26.71ユーロ の割合で負担します。

     

    ●Le salaire est soumis à la CSG et à la CRDS.

    給与はCSG とCRDS の税がかかります。

    *CSG -- Contribution sociale généralisée

    *CRDS -- Contribution au remboursement de la dette sociale

    これらは名目総賃金 (le salaire brut) に任意加入の老齢年金支払いの雇用者負担分を加えたものについて課税されます。ただし、この金額に1.75%の控除が適用されますから、CSG と CRDS は名目総賃金の98.25%をもとに計算されることになります。これは年額158928ユーロ以下の部分についてで、それ以上の部分の賃金については控除なしで総賃金をもとに計算されます。 CSG の一部分は課税所得から控除されますからこの金額は給与明細に明記されていなくてはなりません。 2012年より、この1.75%の控除が次の所得には適用されなくなりました。

     

    ●Prime d'intéressement, quote part de participation,abondement versé par l'employeur sur le Plan d'épargne entreprise (PEE)

     

    ●Plan d'épargne pour la retraite collectif (Perco)

     

    ●Contributions patronales de retraite supplémentaire et de préoyance complémentaire

     

    ●Le net à payer est inférieur au salaire déclaré à l'administration fiscale.

    実際の支払額は税務署への申告額よりも一般的に少なくなります。

     

    ●実際の支払額は、名目総賃金から被雇用者負担分の社会保障費等およびその他の天引き額を引いた金額です。例えば、レストラン・チケットの被雇用者負担分、PEE (Plan d'épargne entreprise)の払い込み分、名目賃金に計算されているフリンジベネフィットの額などです。

     

    ●会計係によっては、これにCSG と CRDS の控除外の金額を付け足して、課税金額 (net fiscal あるいは net imposable) として記入している場合もあります。この額が課税所得の金額となります。

     

    ※情報は掲載時点のものです。また、あくまで一般論であり、背景の異なる個別のケースでは該当しない場合もあります。最新の情報やお客様のケースにあった情報につきましてはお問合せください。

     


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