フランスにおける時効 (prescription) について

日仏で微妙な違いがありますので、下記にフランスにおける時効について述べます。

 

  • フランスの時効の概要
  • まず原則として、支払いについてトラブルがあった時は、「支払った」と主張する側が「支払済み」を証明する義務があります。つまり、証明できない場合には、自動的に支払っていないものとみなされます。 ただし、時効を過ぎた件については実際に支払ってあってもなくても、支払いの義務から解除されます。

     

    一般原則としてこの時効はフランスでは30年です。下記に示すようにいくつかのケースは特例として数ヶ月から数年でこの30年よりも短くなっています。

     

    この時効の計算方法は、支払い義務等の義務が生じた翌日から時効期限を付け加えた日の深夜の12時となります。

    例えば、時効が3年で、支払い義務の発生が2010年の1月3日としますと、翌日の1月4日から3年後の2013年の1月4日の深夜の12時の鐘と同時にあなたは時効により支払い義務より解放されます。

     

  • フランスの時効が中断されるとき
  • この時効は次の場合には中断されます。

    (1)裁判所へ訴えられた時。この場合管轄違いの裁判所へ訴えられたときでも、この時効の中断は有効に働きます。

    (2)執達吏 (Huissier) による支払い命令がきたとき。

    (3)差し押さえのあったとき。

    (4)あなたが支払い義務を新たに認める書面にサインした時。

    これに反して、支払い等について当事者どうしが話しあったり、調停委員の調停を求めたり、あるいは支払い請求の書留を送ってもそれによっては時効は中断されません。

    これらの場合に時効の中断を働かせる場合には、これらの行為の後2ヶ月以内に裁判所へ訴えることが必要です。

    ここで注意する必要があるのは、Huissier に支払い命令を配達させたり裁判所へ訴えたりしても、時効が中断されるということは、時効がその後働かなくなるということではなくて、その時点から改めて時効がスタートするということです。

     

  • 30年以下の時効
  • 以下に30年よりも短い時効の場合をあげておきます。

    (1)現金による商品の購入・・・支払日より2年

    (2)割賦販売による商品の購入 ・・・各月賦支払日より2年    

    ただし、職業上の備品の購入と不動産の場合はこの例に当たらず時効は10年

    (3)保険の掛け金の支払い ・・・各支払日より2年    

    ただし、保険会社の単なる書留による請求でこの時効は中断されることになっています。

    (4)弁護士・代訴人 ・・・判決あるいは調停があってから2年    

    紛争が続いている場合には、支払日より5年

    (5)保証に立った場合 ・・・支払うべき人と同じ条件で時効が働きます。

    (6)賃借アパートの管理費 ・・・家賃に付随する支払い義務ということで、家賃と同じく5年

    (7)家主組合の管理費 ・・・10年    

    家主組合の管理会社は5年以上たっている支払いについては、その債務者のアパートその他自分の管理しているものを担保にとることはできません。

    (8)住宅ローン ・・・10年

    (9)歯科医 ・・・治療については2年    

    金歯・義歯・インプラントなどの材料費についてはこの時効期間は働きません。

    (10)電気・ガス ・・・5年

    (11)執達吏 (Huissier) ・・・1年

    (12)ホテル ・・・6ヶ月

    (13)税務 ・・・申告等については、3年。

    従って、例えば2009年の申告については、2012年の12月 31日の除夜の鐘まで税務署は調査・修正等を言ってくることが出来ます。ただし、刑事事件にな るような悪質なものはこの時効期間が働きません。すでに確定している税金については(つまり、Trésor public が請求してくるもの) については、4年

    (14)家賃 ・・・5年     

    逆に支払いすぎていた場合などは、賃借人は、30年の時効ですから、30年の間払い戻しの請求が出来ます。

    (15)医者 ・・・2年

    (16)公証人 (Notaire) ・・・5年

    (17)自動車修理工・水道工事等 ・・・手工業者 (Artisan) の場合には30年 。商工業者の場合には10年。

     ただし、割賦による支払いの取り決めの時には2年の時効が働きます。

    (18)電話・インターネット ・・・1年

     

    ※情報は掲載時点のものです。また、あくまで一般論であり、背景の異なる個別のケースでは該当しない場合もあります。最新の情報やお客様のケースにあった情報につきましてはお問合せください。

     


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