フランスにおいて市場で店を出したり物を売るには?

 

  • フランスのマルシェ(市場)を検討しよう
  • 値段や品質から顧客と商人の間の人間関係に至るまで、市場(les marchés マルシェ)のお店は結構人気があります。

    街の各所にある屋根のついたホールにある市場から、道路に繰り出している市場、あるいはガラクタを売っている蚤の市に至るまで、形態はさまざまです。

    これからお店を始めようとしている人には、この市場へ店を出すということも一つの道だと思います。

    市場の場所には、商業権というものが発生しませんから、高い商業権を買わされなくても済みます。(裏を返すと、自分が引退する時などにも、商業権を売って資産にしようということが出来ないということでもあります。)

    また普通のお店に比べると、営業時間前に店を出して準備し、閉店後は店をしまい商品を片付けたりしなければいけませんし、営業中は路上あるいは広場やホールで生活することになりますから、慣れないとそうそう楽なことではありません。

     

  • フランスのマルシェ(市場)の形態
  • フランスではこの市場を3つに分類しています。

    (1)屋根に覆われたホールの中にあるもの。

    (2)青空の下にあるもの(主に食品が中心になって雑貨や衣類等々があることが多い)。

    (3)花、自然食、ガラクタ市などの専門化されたもの。

    フランスには、商業の自由がありますから、原則として自由に商業を営むことが出来ます。特別な資格を要しません。

     

  • ランスのマルシェ(市場)の許可証
  • さて、この市で商売をするための許可です。 この「非定住」の商業は次の二つに分類されています。

    (1)6ヶ月以上前から住居あるいは本社を持っている場合 (Commerçants ambulants) 。

    (2)固定した住居も本社もない大道商人の場合 (Commerçants forains)。

     

    余談ながら、こうして警察や役所でいう”固定した住所”という場合には、「自分の家具のあるところ」に済んでいるということが前提になっています。したがってホテルは勿論、家具付きのアパートに住んでいる場合は、警察や役所にとっては、固定した住所がない(ルンペン=ホームレスなどについてよく言われている SDF と同じです)に分類されます。

    さらに余談ながら、家具付きアパートに住んでいるため「じゃあ私は SDF だ」とがっかりしている人のために付け加えておきますが、ココ・シャネルなどのようにリッツやクリヨンホテルに年間契約をして住んでいる世界的なお金持ちも、警察や役所の分類では、この SDF ということになっています。

     

    この許可申請は企業手続きセンター (Centre de formalités des entreprises -- CFE) へ行商人のカードを申請することによって行います。 センターはどこを選ぶかといえば、主に行商を行う地区の企業手続きセンターです。

     

    これには下記の書類を受領証付きの書留で CFE へ送れば、1ヶ月以内にカードが送られてきます。 

    現時点で15ユーロかかるだけです。有効期間は4年です。

    *Identification complète de société ou travailleur indépendant

    *Extrait des inscriptions au registre du commerce et des sociétés

    *Immatriculation à un registre de publicité légale

    *Pièce d'identité *Titre de séjour ou titre de circulation

    *2 photos

     

    大道商人 (Forain) の場合には上記のカードのほかに県庁に移動特別手帳 (Livret spécial de circulation) の申請が必要です。

    この手帳の有効期間は5年で下記の書類を添えて申請します。

    *Justificatif d'identité et de nationalité française

    *Extrait de casier judiciaire

     *2 photos

    *Extrait de K-bis

     

    あなたが定住した店を持っていて、時々付随的にその店の近辺で行商をする場合には、この行商のカードを取得する必要はありません。

     

  • フランスのマルシェ(市場)を出店する場所
  • さて、この行商のカードはこうして比較的簡単に取得できますが、今度は自分の目指している市の中に場所を確保することが必要です。

    市に限らずに、国道あるいは県道またはそれに付随する街の道路の端でやる場合には競争がありませんから、ごく簡単に県庁へ申請します。

    場合によっては県庁が市役所へ任せている場合もありますから、問い合わせてみます。

    安全等の問題がない限り、支払うべきタックスを決めて許可を出してくれます。

    所によってはこれらの手続きを商業組合などに任せているところもありますから、県庁や市の担当課に問い合わせるとよいでしょう。

    人出の多い市などになると、皆待っていますからなかなか空きが出ないと思います。

    そんな時は、バカンスなどの休みでいなくなる商人の留守中を狙って借りてみるのも良いでしょう。

    各市にはたいてい地割の差配人(Placier) がいますから、その人に相談すると良いでしょう。

     

    この行商だけをする場合でも、あなたの法的状況が、Auto-entrepreneur, entrepreneur individuel, SAS, SARL, EURL 等々によりそれにしたがって通常の仕事専用の銀行の口座を開くこと、会計帳簿をつけること、職業上の責任の保険に入ることなどの義務や税務上の義務が発生する点は同じです。

    上記にすでに言及しましたが、行商になる市の場合には、商業権が発生しませんから、将来は商業権を売ることで引退あるいはその他の資金にしようとすることは当てに出来ません。 

    ただし、市での場所を確保してある点については、自分が営業をやめる場合には、配偶者あるいは直接の子孫が現在営業を共同してやっている(被雇用者の形でもかまいません)場合に限って、その場所の権利を優先的に受け継ぐ権利があります。

     

  • フランスのマルシェ(市場)と食品に関する規制
  • この市での営業について、食品に関しては2006年以来ヨーロッパ共同体の規則がかなりきびしくなりました。

    運搬のための車の冷蔵装置や市場での装置についてかなりきびしい規制があります。

    これらについては事前に担当省庁である下記に確認すると良いでしょう。

    *Direction départementale du ministère de l'Agriculture et de la Pêche

    *Direction de la concurrence, de la consommation et de la repression des fraudes (DDCCRF)

     

  • フランスのマルシェ(市場)出店に役立つサイト
  • 以下に役に立つサイトをあげておきます。

    *Ministère de l'Agriculture et de la Pêche

    http://agriculture.gouv.fr

    *DGCCRF

    www.dgccrf.bercy.gouv.fr

    *Fédération nationale des syndicats des commerçants des marchés de France

    www.fnscmf.com

     

    市場での場所を見つけるのには次のサイトが役に立ちます。

    www.marchedefrance.org

    www.officiel-presse.com

     

    パリ市の場合には少し特殊で、上記の行商人のカードのほかにパリ市の市のカードが必要です。

    パリ市の市の空いている場所等の情報も下記で見られます。

    www.paris.fr

    (Professionnels > Commerçants/artisans)

     

    ※情報は掲載時点のものです。また、あくまで一般論であり、背景の異なる個別のケースでは該当しない場合もあります。最新の情報やお客様のケースにあった情報につきましてはお問合せください。

     


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