フランスにおける不動産業者 (agent immobilier)のお話

不動産業者との契約はなかなかデリケートですから色々と注意が必要です。

委任状の書き方一つもなかなかデリケートです。

 

  • 委任内容

    委任状は委任内容の一つ一つについて書かれなければなりません。ですから、借家人のいるアパートの売買を委任する場合に、不動産業者が借家人に勝手に売買を理由に立ち退きを要求したりすると不動産業者は委任状の権限を逸脱することになります。

    この場合立ち退きを要求された借家人は、先取権がありますから、アパートを優先的に買うことが出来ます。

    ところが大家さんが、その借家人には売りたくはないということで、不動産業者が委任状の権限を逸脱したから、この売買は無効ということで訴えました。最高裁は大家の言い分を認めました。

     

  • 委任状ナンバー

    委任状にはナンバーがふられていないと無効です。

    こんな例があります。

    排他的でない委任状を受けて不動産業者が売買を契約したあとで、売り手が売買を取り消したため、不動産業者が手数料を請求した事件です。

    この場合には最高裁が、排他的ではない委任状にナンバーが振ってなかったという理由で、委任状は無効ということで不動産業者の請求を退けました。

     

  • 委任状の有効期間

    委任状は有効期間が限定されていることが必要です。気をつけなくてはいけないのは、期間が限定されていても、例えば一年と規定されていても、その有効期限が自動更新となっていると、これは有効期限の規定がないとみなされて委任状そのものが無効になります。

    これについてはこんな面白い例があります。

    大家が2年ごとの自動更新の委任状を与えて不動産業者に賃貸の管理を依頼しました。3年目に入って、借家人が家賃を滞納し始めたので、不動産業者が支払い命令を出し、裁判所に強制退去命令を要求しました。借家人は、委任状が自動更新になっていたのに目をつけて、委任状は無効であると主張して、裁判所はそれを認めました。

     

  • 不動産会社の責任

    不動産の賃貸の管理を委任された不動産業者は賃借人が支払い能力があるか、あるいは必要な保険に入ったかなどを確かめる義務があります。

    したがって、それを確かめずに入居させた賃借人が家賃不払いに陥ったときあるいは保険に入らずに火災を起こしたときなどは、大家さんはこの不動産業者に対して責任を追及できます。

     

    ※情報は掲載時点のものです。また、あくまで一般論であり、背景の異なる個別のケースでは該当しない場合もあります。最新の情報やお客様のケースにあった情報につきましてはお問合せください。

     


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