フランスにおいてアパートを家具つきで住居として賃貸する場合の注意点

フランスにおいてアパートを家具つきで住居として賃貸する場合の注意点についてご説明します。

 

  • 概要
  • 借家人の主なる住居としてではなく、アパートを家具つきで貸す場合には、契約期間・更新条件・家賃の値上げ・契約の解除などは当事者同士の自由意志によって決められます。

     これは主なる住居の契約に関しては建設と住居の法が適用されますが、そうでない場合には単なる市民法が適用されるからです。

    それでは、親元から離れて一人住まいしている学生の場合はどうなるか? この場合には、学生保護のために判事は、学生の住んでいるところは常に主なる住居とみなすことにしています。

     

  • Non-professionnelの場合
  • さて、家具つきとして貸す場合、non-professionnel ということでしたら、次の3点に気をつければあとは自由にできます。

    (1)家具つきで貸すアパートが高級住宅内にある場合

    家具つきで貸すアパートが高級住宅内にある場合には、家主組合の規則で禁止されている場合が多いので、その場合には家主組合の総会で許可を取る必要があります。

    (2)賃借人が職業上の使用にする場合

    賃借人が職業上の使用にする場合には、Hauts-de-Seine, Seine-Saint-Denis, Val-de-Marne および人口200000人以上の町では許可をとる必要があります。 ただし、賃借人が自分の住居として使うとともに一部を職業活動に使う場合には、アパートは地上階にある場合あるいは2階以上にある場合でもアパートに客や商品を受け入れない場合にはこの許可を取る必要はありません。

    (3)アパートの購入あるいは改善に公共の援助金等を受けた場合

    この援助金の場合には15年間、貸付金の場合には返済が終わるまで、家具つきアパートとして貸すことは禁止されています。

     

  • 「家具つき」といえるか
  • 家具つきアパートとして賃貸するほうがいろんな点で有利ですが、そのためには常識的に「家具つき」といえるだけのものが備わっていることが必要です。

    たとえばろくろく何も備わっていないのに「家具つき」ということで賃貸をしていて1年契約で貸していて、その契約の期間の終わる3ヶ月前に契約解除を通告したら賃借者が、「家具つき」といえるだけの家具がそろっていないから、これは家具なしのアパートであるとして裁判に訴えて契約を「家具なし」に変更することを要求すれば、そうなる可能性が多いですから、その場合は「家具なし」の契約に変更されます。そうすれば契約は3年間になりますから、大家の契約破棄通知は意味を成さなくなります。

    また家具つきの場合には、細かい修理を除いてはアパートの管理・修理は大家の担当となります。

     

  • 契約書作成時の注意点
  • 契約書を作るときは下記の点に注意します。

    (1)契約期間は1年以上。普通は1年にします。学生の場合は特に9ヶ月にすることが認められています。

    (2)最初の契約期間の終了後同じ条件で自動的に延長する場合には何もすることはありません。契約条件を変更する場合には契約期間の満期3ヶ月以上前に通知することが必要です。そして賃借人がそれを受け入れなければ契約は満期時に終了します。

    (3)最初の契約時の家賃は自由に決められますが、その後は契約の満期時あるいは契約書に決められたときに毎年値上げをすることができます。ただしこの値上げ幅は家賃の指標を上回ることは許されません。

    (4)契約を破棄するのは、家族等が住むため、売るため、あるいは家賃の滞納や近隣に迷惑をかけるなどの正当な理由がある場合だけで、その場合には契約期間の満期となる3ヶ月以上前に通知することが必要です。

    (5)賃借者のほうは契約期間の満期を待つことなく、1ヶ月以上前に通知すればいつでも契約の解除ができます。

    (6)契約が自由だということで上記の(4)や(5)にあたる点を自分に有利なように勝手に条件をつけてもそれは無効です。

    (7)家具つきの場合には家具なしの場合と違って賃借者は住宅保険をかけることが義務つけられていませんから、契約条項として明記することが必要です。

    (8)家具つきの場合には契約条項として禁止されていない限り賃借者はまた貸しをすることは自由ですから、また貸し禁止の条項を明記することが必要です。

    (9)下記の書類を付記することを忘れないようにします。    

    *Etat des lieux    

    *Inventaire    

    *Diagnostic de performance énergétique    

    *Constat des risques naturels et technologiques    

    *Constat des risques d'exposition au plomb(1949年以前の建物の場合)

     

    ※情報は掲載時点のものです。また、あくまで一般論であり、背景の異なる個別のケースでは該当しない場合もあります。最新の情報やお客様のケースにあった情報につきましてはお問合せください。

     


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