フランスにおいてアパートを複数の人に貸す (colocation) 場合の注意事項|フランスでの成功のコツ:ビジネス編TOP|レポート|コクボコミュニケーション―日本・欧州・アフリカでのあなたの成功のパートナー

フランスにおいてアパートを複数の人に貸す (colocation) 場合の注意事項

フランスにおいてアパートを複数の人に貸す (colocation) 場合の注意事項を下記に記します。

 

  • 概要
  • まず注意しなくてはならないのは、現在こうした複数の借家人にアパートを貸す場合については、はっきりとした法的規制がないということです。

    現在アパートの賃貸借に使われている契約書は1989年の7月6日の法に規制される契約のモデルが一般的ですから、それを複数の賃借人の場合に修正して使うのがよく行われていることです。

    大家としては複数の賃借人のおのおのに支払い能力等があるか確かめないといけませんから、雑用が増えます。過去3ヶ月の給与明細、一番新しい課税証明書、最後の3ヶ月の家賃の領収書等の提示を求めることが出来ます。

    これに反して、1989年7月6日の法の項22-2にあげられている書類については提示を求めることは出来ません(フランスでの成功のコツ:生活編『アパート探しの時に大家さんが候補者に要求できない書類』参照)。

     

  • 保証人について
  • 次に保証人を立てる場合です。大家さんが家賃の賃貸に対する保険やGRL (garantie des risques locatifs) を契約した場合には、大家さんは保証人を立てることを要求する権利を失います。

    ただし、これには例外があって、賃借人が学生あるいは見習い期間中の人の場合には、この家賃の賃貸に対する保険あるいはGRLを契約しているにもかかわらず保証人を要求することが出来ます。

    この保証人を立てるときには、連帯保証にしておいたほうが安全です。この場合ですと、家賃の滞納があった場合に、各々の借家人の割り当て分だけ保障に立っているということにならずに、全額をどの保証人に対しても請求できます。またこの場合には、保証人は自分が保証にたった賃借人が契約を解除してアパートを去った場合にも、契約で決められた期間中は家賃の滞納について責任があります。

    保障について、保証期間が契約書に明記してない場合には、保証人はいつでも保証契約を解除できる等の注意事項については、フランスでの成功コツ:生活編『借家の保証人に立つ se porter caution pour un locataire 』を参照してください。

     

  • サインについて
  • 複数の賃借人の場合には、契約書は賃借人のすべてがサインをすることが必要です。契約書にサインをしていない人は、一緒に住んでいても、同居しているだけになって、契約書に関しては、なんら義務がありません。 これは結婚しているカップルの場合には、逆で、カップルのどちらかがサインをしていなくても、自動的に両方が契約をしたものとみなされます。

     

  • 責任について
  • 最初に注意しましたように、現在複数の賃借人に対する規制はありませんから、そのままですと家賃の支払いは、不分割ではありません。この場合には、複数の賃借人はそれぞれ自分の割り当ての家賃分に対してだけ責任があることになります。

    それを避けるためには、1989年7月6日の法に従った契約モデルを使います。この場合には、家賃が不分割になりますから、大家さんは、自分の選んだ人に全額を請求することが可能になります。

    さらに賃借人が連帯責任であるように契約書を作っておけば安全です。この場合には家賃の滞納があった場合には、一番支払い能力のありそうな賃借人に全額請求できます。また、賃借人が引っ越した後一人だけ不法に住み着いていた場合などにも、その賠償金についても連帯保証の場合には、他の賃借人に請求することが可能です。

     

     保証金については、2008年2月10日の法以来、家賃の1ヶ月以上を保証金として請求できなくなりました。 またこの保証金については、複数の賃借者のうちの一人だけが引っ越して他の人が残っている場合には、この引っ越す人は大家さんに自分の持分の保証金の返還を要求できません。引っ越す人は全員の契約が解除されるまで待つか、あるいは引っ越さず残る人たちに、自分の持分の返済を求めます。

     

  • 保険について
  • 賃借人の義務としてかける保険については、全員が加入する必要があります。保険が適用されるときのことも考えて、全員が同じ保険会社の保険にはいったほうが、混乱がないと思います。

     

  • 税金について
  • 住民税については税務署は時として、複数の賃借人であるにもかかわらず、契約書の最初に出ている賃借人の名前で住民税の請求書を送ってくることがよくあります。 大家さんは、賃借者の名前が税務署に通知されていないと、大家さんに住民税の支払い義務が発生しますから、注意が必要です。

     

  • 契約解除について
  • 複数の賃借者のそれぞれは、独自に契約を解除することが出来ます。これは一般のルールと同じで3ヶ月以上前に通告すればよいことになっています。ただし連帯責任の契約書になっている場合には、現在進行中の契約期間の終了するまでは、この引っ越した人も、家賃の滞納等の連帯責任を負っていることになります。

    この3ヶ月前に契約解除を通知する義務は、次の場合には1ヶ月に短縮されます。

    *最初の就職

    *転勤

    失業

    *失業後の新しい職

    *RSA

    *60歳以上で健康上の理由 カップル

    で契約している場合には、カップルのどちらか一方が上記の条件を満たす場合には、この期間が短縮されます。

     

  • 新しい入居者について
  • 誰かが引っ越した場合に、残った人たちが新しい賃借人の候補者を連れてきても、それを大家さんが受け入れるかどうかは大家さんの自由です。受け入れた場合も、現在進行中の契約書に補則をつけて、新しい賃借人が現在進行中の契約書に組み込まれるようにするか、あるいは新しい契約をすることも可能です。

     

  • アパートの契約について
  • アパートを売る場合あるいは自分が住む場合等には大家さんが、契約の更新時の6ヶ月以上前に通告することによってアパートの契約を解除できます。

    この場合には、複数の賃借人の一人ひとりにこの通知をするほうが慎重です。

    判例では、連帯責任に契約書がなっている場合には原則として複数の賃借人のうちの一人に通知すればよいことになっています。

    下記のサイトにこうした複数の賃借人にアパートを貸す場合のことが説明されています。

    www.adil75.org (Agence départementale d'information sur le logement (ADIL))

    www.colocation.fr

    www.recherche-colocation.com

     

    ※情報は掲載時点のものです。また、あくまで一般論であり、背景の異なる個別のケースでは該当しない場合もあります。最新の情報やお客様のケースにあった情報につきましてはお問合せください。

     


    --フランスでの成功のコツ:ビジネス編TOPへ--



    © 1990-2018 KOKUBO Communication all rights reserved.