フランスにおける借家の居住可能面積について

フランスにおける借家の居住可能面積について概要をご説明します。

 

  • 概要
  • 2009年3月25日のBOUTINの法(la loi de mobilisation pour le logement et la lutte contre l'exclusion -- loi Boutin) によって、賃貸借契約書に賃貸家屋の居住可能面積(la surface habitable) を記載することが義務付けられました。

    大家さんの立場としては、この面積は、売買契約書に記載の義務付けられているカレズ法の占有面積(la surface privative de la loi Carrez) あるいは税法上の有用面積(la surface utile) あるいは各種建築上の許可申請に使われる床面積(la surface hors oeuvre) とは差がありますから注意する必要があります。

    居住可能面積が記載されていない賃貸契約書は借家人の要求によって破棄することが可能ですが、現在のように賃貸アパートを見つけることが難しい時代では、特に問題のない限り自発的に契約を破棄する借家人はいないのでしょうが・・・

    では、売買のときのカレズ法による占有面積の記載に誤りがあったときのように、賃貸アパート契約でも、その記載の誤りの度合いに応じて家賃の引き下げを要求できるかと言うと、現在のところこの方面の判決は出ていません。

    以下に簡単に各面積の特徴を説明しておきます。

     

  • BOUTIN法による居住可能面積
  • 屋根裏部屋については居住可能なように改修されていて且つ床から天井までの距離が1,8メートル以上の部分の床面積を含みます。

    部屋の中に作られた中二階については、本格的な床で作られている場合のみ含まれます。

    地下、ガレージ、カーブは原則として含まれません。

    バルコン、ロッジア、テラスは含まれません。

    階段の下の床面積は、階段までの高さが1,8メートル以上ある部分の床面積を含みます。

    物入れの中の床も天井までの高さが1,8メートル以上ある場合には含まれます。あるいは台所の吊り棚の下の床面積も吊り棚までの高さが1,8メートル以上あれば含みます。

     

  • CARREZ法による占有面積
  • BOUTIN法による居住面積との違いは、BOUTIN法が物入れやドレッシングの中の床面積も天井の高さが1,8メートル以上あれば含みますが、CARREZ法では含まれません。

    逆に、BOUTIN法ではロッジャやベランダ等は含みませんがCARREZ法では含まれます。

     

  • 税法上の有用面積
  • これは所有者が各種税法上の特典(Scellier, Besson neuf, Besson ancien, Lieneman, Robien, Robien recentré, Borloo neuf, Borloo ancien) を利用して賃貸に出すときに標準家賃を計算するのに使われます。

    税法上の有用面積は、居住可能面積に付属部分で1,8メートル以上の天井の床面積の半分を付け加えたものになります。 付属部分と言うのは、カーブ・地下・アトリエ・道具置き場・物干し場・屋根裏・バルコン・ロッジャ・ベランダなどのことです。

     

  • 建築許可等に使われる床面積(Shon とShob)
  • 建築許可・改修許可等の申請に使われるのが、Shob (la surface hors oeuvre brute) とShon (la surface hors oeuvre nette) です。

    総床面積 (SHOB) は壁の厚さなどすべてを含めた床面積ですから、居住可能面積とはかなり違ってきます。

    この総床面積も、例えば床に穴を開けて階下への階段を作ってある場合、その開口部の面積は含みません。

    実床面積 (SHOB) は総床面積から、ガレージ・テラス・バルコンあるいは居住不可能な部分を排除したものです。

     

    ※情報は掲載時点のものです。また、あくまで一般論であり、背景の異なる個別のケースでは該当しない場合もあります。最新の情報やお客様のケースにあった情報につきましてはお問合せください。

     


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